コロニアルスレートとアスファルトシングルの違いとは?種類・特徴・費用をわかりやすく比較


はじめに
まず整理|スレート・コロニアル・カラーベストは同じもの
「スレート」「コロニアル」「カラーベスト」は呼び方が違うだけで、同じ屋根材を指しています。
• スレート — セメントに繊維を混ぜて薄く成型した屋根材の一般名称
• コロニアル — ケイミュー株式会社(旧クボタ)の商品名。1961年に発売されシェアが高いため代名詞化した
• カラーベスト — 同じくケイミューの別シリーズ名
つまり「コロニアル屋根」「スレート屋根」「カラーベスト屋根」はすべて同じ素材です。この記事では「コロニアルスレート」とまとめて呼びます。
コロニアルスレートとは
基本的な特徴
セメントにパルプ繊維などを混ぜて、厚さ約5mmに薄く成型した屋根材です。
軽量で施工しやすく、価格が抑えやすいことから、現在の日本の新築住宅で最も多く採用されている屋根材です。
さいたま市内の住宅でも、屋根修繕の現場でもっとも目にする機会が多いのがこのコロニアルスレートです。


① コロニアルクァッド(Quad)
コロニアルシリーズの中でもっともベーシックなグレードで、現在の新築住宅でもっとも多く使われている製品です。
表面にアクリルコートを施し、カラーバリエーションは12色展開。コストを抑えながら一定の耐久性を確保したい方に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 耐用年数 | 約30年 |
| 施工費用の目安 | 4,500〜7,000円/㎡ |
| 塗装の必要 | 約10年ごとに推奨 |
| 価格(1枚) | 約748円(税込) |
② コロニアルグラッサ(Glassa)
クァッドの上位グレードで、表面に「グラッサコート」という独自の無機系コーティングを施した製品です。
紫外線への耐性が高く、約30年間色あせしにくいのが最大の特徴。
定期塗装の回数を大幅に減らせるため、長期的なメンテナンスコストを抑えたい方に向いています。カラーバリエーションは16色以上。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 耐用年数 | 約30年 |
| 施工費用の目安 | 5,500〜9,000円/㎡ |
| 塗装の必要 | 約30年後を目安に点検・補修 |
| 価格(1枚) | 約770円(税込) |
クァッドとグラッサの施工費の差は1㎡あたり1,000〜2,000円程度。
長期的なメンテナンス回数を考えると、グラッサの方がトータルコストを抑えやすいケースが多いです。
③ 遮熱グラッサ
グラッサコートに遮熱顔料を加えた製品で、太陽光の赤外線を反射し屋根の温度上昇を抑えます。
夏場の室温上昇が気になる方や省エネ性能を重視する方に向いています。
④ グラッサシャッフル / グラッサオプションカラー
複数の色の屋根材を組み合わせて葺く「混ぜ葺き」が楽しめるシリーズや、個性的なカラーバリエーションが揃うシリーズです。
外観のデザインにこだわりたい方向け。
コロニアルスレートのメリット・デメリット
メリット
• 価格が比較的安く、初期費用を抑えやすい
• 軽量で耐震性に優れている(瓦の約1/3の重さ)
• 施工業者が多く、工期が短い
• カバー工法(重ね葺き)に対応できる
• カラーバリエーションが豊富
デメリット
• 約10年ごとに塗装メンテナンスが必要(クァッドの場合)
• 経年劣化でひび割れや欠けが発生しやすい
• 塗装時に「縁切り」を適切に行わないと雨漏りのリスクがある
• 吸水性があるため、塗装を怠ると劣化が早まる
アスファルトシングルとは
基本的な特徴
ガラス繊維(グラスファイバー)の基材にアスファルトを染み込ませ、表面に天然石の粒を吹き付けたシート状の屋根材です。
アメリカ・カナダでは新築住宅の屋根材としてトップシェアを誇る定番素材で、
北米の住宅街では当たり前のように使われています。
日本ではまだ普及率は高くありませんが、輸入住宅や個性的な外観の住宅を中心に採用されています。
重量はコロニアルスレートの約半分(約10kg/㎡)と非常に軽量で、耐震性の観点でも優れています。
また、シート状で柔軟性があるため、カッターやハサミで加工でき、
複雑な形状・曲線のある屋根にも対応できる点が大きな特徴です。


① 田島ルーフィング「シングル」「ロフティー」
国内メーカーの田島ルーフィングが製造するアスファルトシングルです。
カトリック教会や格式の高い旅館でも採用実績があります。
「ロフティー」は天然石を使用した上位製品で、色あせしない点が特徴。
「シングル」は「ロフティー」の約1.8倍の耐久性を持つとされています。
② ニチハ「アルマ(ALMA)」
窯業系外壁材で国内トップシェアを誇るニチハが手がけるアスファルトシングルです。
デザイン性が高く、洗練された外観が特徴です。
③ 旭ファイバーグラス「リッジウェイ」
吉野石膏グループの旭ファイバーグラスが輸入販売するアメリカ製アスファルトシングルです。
北欧風・西洋風の住宅との相性が抜群で、石粒による重厚感ある質感が人気です。
④ オーウェンスコーニング「オークリッジスーパー」
アメリカ大手メーカーの製品で、40年保証が設けられている製品もあり、耐久性に優れています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 耐用年数 | 20〜30年(製品により40年保証のものも) |
| 施工費用の目安 | 5,000〜8,000円/㎡ |
| 塗装の必要 | 基本的に不要(劣化時はカバー工法・葺き替えが主流) |
| 重量 | 約10kg/㎡(コロニアルの約半分) |
アスファルトシングルのメリット・デメリット
メリット
• 非常に軽量で耐震性が高い
• シート状で柔軟なため、複雑・曲線の形状の屋根にも対応できる
• 表面の石粒が防音効果を発揮し、雨音が響きにくい
• 基本的に塗装が不要でメンテナンスが楽
• 北欧風・洋風デザインとの相性が抜群
デメリット
• 台風・強風による剥がれ・破損のリスクがある(特に施工精度が重要)
• 日本での普及率が低く、施工できる業者が限られる
• 劣化すると表面の石粒が剥がれ落ちてくる
• 塗装による補修が難しいため、劣化時はカバー工法か葺き替えが必要
• 緩勾配(傾斜の緩い)屋根には向かない
コロニアルスレート vs アスファルトシングル 比較表
| 項目 | コロニアルスレート | アスファルトシングル |
|---|---|---|
| 素材 | セメント+繊維 | アスファルト+ガラス繊維+石粒 |
| 耐用年数 | 約30年 | 20〜30年(製品による) |
| 重量 | 約20kg/㎡ | 約10kg/㎡ |
| 施工費用 | 4,500〜9,000円/㎡ | 5,000〜8,000円/㎡ |
| 塗装の必要 | 約10年ごと(グラッサは不要) | 基本不要 |
| 施工業者 | 多い | 少ない |
| デザイン | シンプル・和洋問わず | 石粒の質感・北欧・洋風向き |
| 複雑形状への対応 | 難しい | 柔軟に対応できる |
| カバー工法 | 対応可 | 対応可 |
どちらを選ぶべき?
コロニアルスレートが向いている方
• 初期費用を抑えたい方
• 施工業者の選択肢を広く持ちたい方
• シンプルでスッキリした外観を希望する方
• 和風・洋風どちらにも合わせたい方
アスファルトシングルが向いている方
• 北欧風・洋風のデザインを希望する方
• 軽量化・耐震性を重視する方
• 曲線・複雑な形状の屋根に対応したい方
• 基本的に塗装メンテナンスの手間を省きたい方
さいたま市での現場から一言
無料点検のご案内
「うちの屋根がどの種類かわからない」「コロニアルが傷んできた気がする」という方も、お気軽にご相談ください。
住まい修繕本舗さいたまでは無料の現地調査を行っています。
屋根の種類・状態を確認した上で、必要なメンテナンスをわかりやすくご説明します。
よくある質問
Q. コロニアルとスレートとカラーベストは何が違いますか?
呼び方が違うだけで、すべて同じ屋根材です。スレートはセメント系薄型屋根材の一般名称、コロニアルとカラーベストはケイミュー株式会社の商品名です。コロニアルがシェアNo.1製品だったため「スレート=コロニアル」という認識が広まりました。
Q. コロニアル屋根の塗装は何年ごとに必要ですか?
コロニアルクァッドは約10年ごとの塗装が推奨されています。ただしコロニアルグラッサはグラッサコートによる保護で色あせしにくく、約30年は塗装不要とされています。塗装を怠るとひび割れ・コケが発生しやすくなり、雨漏りのリスクが高まります。
Q. アスファルトシングルは塗装が必要ですか?
基本的に不要です。アスファルトシングルは表面の石粒で色付けされているため、塗装による防水効果が期待しにくい構造です。劣化が進んだ場合は塗装ではなく、カバー工法か葺き替えでのリフォームが一般的です。
Q. コロニアルスレートとアスファルトシングル、どちらが地震に強いですか?
重量の観点ではアスファルトシングルが有利です。アスファルトシングルは約10kg/㎡と、コロニアルスレート(約20kg/㎡)の約半分の重さです。屋根が軽いほど地震時の揺れによる建物への負担が小さくなります。
Q. コロニアルスレートにカバー工法(重ね葺き)はできますか?
できます。コロニアルスレートは現在の状態や下地の状況次第でカバー工法が可能です。既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ねるため、葺き替えより費用と工期を抑えられます。ただし2回目のカバー工法はできないため、次回は葺き替えが必要になります。
Q. コロニアルにアスベスト(石綿)は含まれていますか?
2004年以前に製造されたコロニアルにはアスベストが含まれている可能性があります。2004年以降の製品はノンアスベスト化されています。ご自宅の屋根がいつ頃施工されたか不明な場合は、専門業者に確認してもらうことをおすすめします。なお、アスベスト含有スレートを葺き替える際は処分費用が追加でかかります。
Q. アスファルトシングルが強風で剥がれた場合、自分で補修できますか?
部分的な剥がれであれば、専用の接着剤を使った部分補修が可能です。ただし補修が不十分だと雨漏りに発展するリスクがあります。また高所作業は危険を伴うため、専門業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
コロニアルスレートとアスファルトシングルは、素材・重量・デザイン・メンテナンス方法がまったく異なる屋根材です。
コロニアルは施工業者が多く初期費用を抑えやすい一方、定期塗装が必要。
アスファルトシングルは軽量で塗装不要ですが、施工業者が限られ強風への対策が重要です。
どちらを選ぶかは、建物の形状・デザインの希望・長期的なコスト計画に合わせて判断することが大切です。








